民事執行法改正についての報道が少なすぎて、知らないうちに犯罪者になる人が激増する可能性
民事執行法の改正によって財産開示手続に刑事罰が
先日の、民事執行法改正で強制執行制度が非常に使いやすくなる(養育費の回収可能性も上がる)という記事でふれましたが、民事執行法の改正によって、
・財産開示手続に正当な理由なく出頭しなかった者
・財産開示手続で正当な理由なく宣誓を拒んだ者
・財産開示手続で虚偽の陳述をした者
について、6月以下の懲役又は50万円以下の罰金を課されるようになりました。
従来の民事執行法下では、不出頭が続出していた
改正前(現)民事執行法では、不出頭には過料の制裁が定められていますが、過料は非常に軽い制裁のため、裁判所からの呼出しも無視している人が大勢いました。
「裁判所の呼出しなんて知るか! 文句があるなら逮捕でもなんでもしてみろ!」というのが横行しており、そして、事実上それが許されていたのです。
しかしながら、民事執行法改正により、こういう人たちは本当に刑事罰が課されるようになります。
こういう法律を小馬鹿にしているような人たちは、改正民事執行法の下で財産開示手続の呼出を受けても、なにも知らずに無視する可能性が高いです。
そうすると、当然ですが、犯罪者になってしまいます。
債権者のほうとすると、このような呼出無視は許せないでしょうから、どんどん、刑事告発等をするようになるでしょうし、そうなると処罰の可能性も高いといえます。
テレビ等メディアの報道があまりに少なすぎる
このように、重要な法改正にもかかわらず、テレビ等のメディアは連日、韓国関連ニュース、芸能ニュース等に忙しく、ほとんど報道されていないのではないでしょうか。
知らないうちに犯罪者が激増する、ということだけではありません。
この法改正で最もといっていいほど重要な、養育費の未払い対策ににしても、まったく周知されないと意味がありません。
せっかく給与差押え等で養育費の回収が容易になっても、それを知らなければ使うことはできません。
このような、国民一人ひとりの生活に関わる問題こそテレビ等のメディアが報道することが求められているのではないでしょうか。