パートナーが帰ってこない!!別居で慰謝料はもらえる |東京新宿の慰謝料請求に強い弁護士

パートナーが帰ってこない!!別居で慰謝料はもらえる

パートナーが家出した場合に慰謝料はもらえる?

仕事、介護など何らかの事情で夫婦が別居することはあります。
ただ、夫婦双方が納得している場合はいいですが、そうでない場合は問題です。
夫婦の一方が同居を望んでいるのに、パートナーが無理やり別居してしまった、あるいは愛人の家に入り浸って帰ってこないなどの事情がある場合、家で待つしかできない側としてはつらい気持ちで過ごされていることと思います。
実は、夫婦の同居は法律上の義務です。嫌がる相手を無理やり同居させるような強制力こそないものの、別居を原因として慰謝料を請求できることもあります。ここでは別居と慰謝料請求の関係について紹介します。

夫婦には同居義務がある

夫婦となったカップルはお互いに、貞操義務、協力義務、扶助義務といった義務を負います。そして、これらの義務には、同居義務も含まれます。
つまり、夫婦が同居して生活することは法律上の義務でもあるのです。しかし、同居義務に違反したからといって罰則があるわけではありません。
また、別居すること自体は不法行為とまではいえないため、別居しただけで慰謝料を請求することも難しいといえるでしょう。
ただし、正当な理由もなく別居を続けることは民法上の「悪意の遺棄」にあたる可能性があります。別居が「悪意の遺棄」にあたる場合、被害を受けた側はパートナーに対して離婚を請求したり、慰謝料を請求したりすることが可能です。

別居を理由に慰謝料をもらえる可能性のあるケース

別居を理由に離婚の慰謝料を請求できる可能性があるのは、相手の同意がない、あるいは正当な理由がないのに別居しているようなケースです。
実家に帰ったまま自宅に戻らない、理由もなく家を出ていった、愛人と同居生活を始めて帰ってこない、といったケースが該当します。
不倫をしている、生活費を入れてくれない、といった事情がある場合は、貞操義務や協力義務など他の法律上の義務にも反していることになるため、慰謝料の金額も高額になる可能性があります。

別居していても慰謝料の請求ができないケース

別居していても慰謝料の請求ができないケースとしては、次のようなものが考えられます。

夫婦関係がすでに破綻しているケース

すでに夫婦関係が破綻している、離婚の準備に入っている、といった場合には、別居したからといって、それを理由に慰謝料を請求することはできません。

互いに同意の上で別居しているケース

共同生活を何年も送っていると、家族関係や仕事をめぐる事情も大きく変化していくものです。単身赴任、介護などの理由で、やむを得ず夫婦が別居しなければならないことはあります。そのようなケースで互いに同意の上で別居しているような場合は、別居したからといって慰謝料の請求はできません。

その他正当な理由があるケース

配偶者からDV・モラハラを受けていた、子どもが虐待されていたといった別居したことについて正当な理由がある場合は、相手が一方的に別居したとしても慰謝料請求はできません。

夫婦関係の修復や同居を望む場合は?

別居に至ったものの、「もう1回夫婦としてやり直したい」「自宅に帰ってきてほしい」と望む場合は、家庭裁判所の調停(夫婦関係調整調停)で話し合う方法が考えられます。
調停のメリットは調停委員という第三者が当事者に交互にヒアリングをする形で話し合いが進められることです。そのため当事者同士が直接話し合う場合よりも冷静な話し合いができるといわれています。
また、正当な理由なく一方的に別居した場合は、家庭裁判所の審判で同居を命じてもらうことも可能です。
しかし、夫婦が同居するかどうかは、あくまでも本人の意思に任されており、いやがる人を無理に同居させることはできないとされています。
相手が同居を拒んでいる場合は慰謝料を請求したり、離婚しない場合は婚姻費用(別居中の生活費)を請求したりと金銭で解決を目指すのが現実的といえるでしょう。

夫婦の別居問題で困ったら弁護士に相談を

相手が一方的に別居を強行してしまった場合、まずは今後自分がどうしたいのかを考える必要があります。相手を説得する、諦めて慰謝料をもらって離婚するなど複数の選択肢から、自分にとってベストな方法を選ぶ必要があるといえるかもしれません。
いずれにせよ適切な対処をするためには法的な知識が求められます。お困り事がある場合は、一度弁護士にご相談いただければと思います。

その他のコラム

離婚の慰謝料にも種類がある?慰謝料の種類と計算方法

離婚慰謝料の計算方法 離婚慰謝料は、離婚に至ったことについて相手に落ち度、すなわち相手に離婚原因がある場合に請求できる慰謝料です。 金額の相場は、だいたい数十万円0300万円くらいといわれていますが、実際の交渉や各家庭の事情次第でもう少し高い金額をもらえることもあります。 また、実際に請求できる離婚慰謝料の金額はさまざまな要素を考慮して決定されます。このときの考慮要素としては、相手の行為の悪質度、婚姻期間、相手の財産・...

不倫慰謝料が認められない場合がある?「婚姻関係の破綻」とはどんなケース

婚姻関係の破綻とは 婚姻関係の破綻とは、現在の婚姻関係が民法770条1号の「婚姻を継続し難い重大な事由」に該当する状態であることをいいます。 簡単な言葉で表現すると、夫婦関係が破綻していて、回復の見込みがないという状態です。 「婚姻関係が破綻している」と認められると、裁判でも離婚を認められやすくなります。 また破綻に至るまでの事情によっては、破綻の原因を作った側に慰謝料請求が認められる場合もあります。   ...

恋人が既婚者だった!慰謝料を請求されたら払わないとダメ?

既婚者との交際は危険です 既婚者とお付き合いする行為には、一般的にリスクが伴います。 肉体関係を伴う既婚者との恋愛は「不貞行為」といって、民法上の離婚原因、さらには不法行為にあたるからです。 相手の妻(夫)の心を傷つけ、家庭を壊す可能性があるだけでなく、精神的な苦痛を受けた妻(夫)から慰謝料を請求されるおそれもあります。 浮気にあたる行為をした既婚者だけでなく、その人とお付き合いした側である自分も「浮気相手」として慰謝...

突然の慰謝料請求に困惑…不倫を疑われたときに取るべき行動とは

上司や先輩の配偶者から慰謝料を請求された!! 職場を始めとする人が集まる場は、人間関係がつきものです。 平和に暮らしていたはずが、ある人突然職場の上司や先輩、取引先の人の配偶者から突然不倫の慰謝料を請求された――そうなった場合、請求された側としては冷静さを保つことは難しいのではないでしょうか。 ここでは、突然職場関係者の配偶者から不倫の慰謝料を請求された場合に取るべき行動について紹介します。   慰謝料を請...

ダブル不倫で慰謝料の請求をするには?事案の特徴と注意点

そもそもダブル不倫とは 子供の学校や習い事などをきっかけに、自分の配偶者が他の既婚者と不倫関係に陥ってしまった……。ネットニュースでもよく見かける話ですが、いざ自分が巻き込まれたとしたらたまったものではありませんよね。 このように不倫の当事者双方が既婚者である不倫を、俗にダブル不倫と呼んでいます。 ふつうの不倫は当事者の片方が既婚者、もう片方が独身ですが、ダブル不倫の場合は、両方の当事者に配偶者がいるというところが特徴に...

慰謝料請求でひとりで悩まずまずはご相談

初回60分相談無料

フリーダイヤル

0120-914-763

(土日祝日も受付中)

メールでのお問合せ24時間受付中